逆さ撮り・盗撮犯罪小説「パンティ・イーター」

同僚から国際線CAまで半年間で200人以上を逆さ撮りした撮り師の独白

11. 大人のスカートめくり(3)

この告白を綴るにあたって、おれは約10年ぶりにあの現場に来てみた。中型の商業施設の裏手にある住宅街。両側を塀に囲まれ、細めの通りを曲がった所で周囲の目はほとんど届かない場所だ。此処で俺はあの女に襲いかかった―

 

スカートめくりの感触に毒されてしまった俺は、その日も二駅電車で移動した街でターゲットとなる女を探し、タイミングを見計らってはスカートを捲り上げ、走った。麻薬のようにやめられない快感は、まず獲物を見つけた時の緊張感から始まる。ターゲットとなる女を見定めた際、都合の良い場所へいく事を心中祈りながら適度な距離を保ちながら後ろを歩く。捲る時のスカートの生地の感触、これがたまらない。捲った後も手に残る感触が、視界に捕らえたパンティの残像が幻ではなく現実の出来事であったことの証となって、逃げ切った後の充足感となるのだ。

 

その帰り、電車の中で良い女を見つけた。紺色のスーツに身を包んだキャリアウーマンだった。髪をアップにしてピンで留め、仕事の出来る女の雰囲気が漂う。バッグはルイヴィトン。気の強そうな佇まいと目つき、そして生意気そうな顔がより一層興味をそそる。スーツの割には短い丈のスカートから伸びる両脚は、薄い生地の黒パンストで包まれ妖艶な姿を晒していた。電車に揺られながら目の前の女を品定めし、「こいつがどんなパンティ履いてるか見てぇ〜」という欲望を高めていった。

 

一駅過ぎ、俺の降りる駅へ電車が到着すると、その女も下車する。「よっしゃぁ」と心の中でほくそ笑む。この女のスカートを捲ってパンティを見たい、そのドス黒い欲望で頭を支配され、穴が開く程女の後ろ姿を見つめながら自分の帰る方向とは反対側の出口へ向かった。

 

駅の階段を下り、駅前の小さなロータリーを回り込み駅前から続く通りを進んでゆく。ほどほどに人の往来はあるが、帰宅のピークとなる時間よりはまだ早い。女の後ろを何気なく歩く。女が赤信号で歩みを止めた際に後ろ姿をデジカメで写真に収めた。信号が青に変わると再び歩き出し、信号を渡った先には様々な店舗が道の両脇に軒を並べる商業施設へとたどり着いた。女が建物の中へ入って行く。それを見た時は、これから長時間買い物に付き合わなければならないかと日の沈む時間を心配した。しかし、女は一階の食料品売り場やドラッグストアを少し眺めただけで入った大通りとは反対の出入り口へとすぐに向かって行った。都合の良い女の動きにこれは上手くいくかもしれないという予感が働いた。

 

商業施設の裏側へ出ると、すぐに住宅街につながっていて、表通りとは打って変わって一気に人気の少ない、静けさが感じられる。女は50メートルほど真っ直ぐ進むと、右へ曲がった。両側は住宅や空き地の塀などが伸びており、人通りは全くなくなってきた。右手にある家から老夫婦の姿が見えたが、すぐに消えた。おれの視界には、先ほどから追い続けてきた女一人が歩いているだけとなった。息を潜め、女の歩く速度に合わせて徐々に距離を縮める。いよいよその時が近づいてきた。

 

女が細めの道を右に曲がると一時姿が見えなくなったが、カーブミラーにその姿が写っている事が確認できた。女の前に人はいない。その道ならばどちら側も他人の視界を遮る。ここだ。意を決したとき、下腹部のムラムラとしたものが沸騰するような高揚感と胸の高鳴りの速度が最高点に達した。

 

小走りになり、俺も右へ曲がると、女の姿が再び直視できた。興奮で我を忘れた状態になった俺は狂犬のように女の下半身のみに視点を定め一直線に向かって行く。女まであと1メートルほどに近づいたところで、女が気配に気づいた。

 

「あっ」と息を止めるような一瞬の間で既に俺は女のネイビーのスカートに超手をかけていた。女が抵抗し「何、何、何!?」と慌てて、泣きそうな情けない声を漏らす。体を回し、手を翳してなんとか防ごうとすするが、俺は力任せにスカートを捲り上げる。腰の辺りまで強引に引き上げると、パンスト越しに白いパンティが確認できた。そこで女を解放し、俺はいつものように走り去って逃げる。女は追ってこないし、罵声を上げることもなかった。恐怖と安堵、屈辱、拭いきれない不安感が女に刻まれた事だろう。電車内で見かけたいい女の無様な被害。生意気そうな外見と対照的な怖がった声。プライドの高さで人には言えずに心にしまい影をつくる。俺と女だけの秘密になる。それで俺は満足感を得る。